つがる野自然学校について
#1 まず自然学校とは…
「自然学校」という言葉をご存じでしょうか?
「平成18年度自然学校全国調査」では、自然学校の定義(広義)として次のように「自然学校」を定義しています。
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自然学校とは、その活動を通して『人と自然』『人と人』『人と社会』を深くつなげ、自然と人間が共生する持続可能な社会作りに貢献する組織的な自然体験活動のことを指します。
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自然学校では、自然体験活動及び地域の生活文化の再生に関わる活動その他をそれぞれの専門家の指導によって、安全に楽しくおこないます。
"自然学校"には、地域の市民団体によるものや、有志がボランティアで行うもの、ネットワーク型のもの、専門家による民間団体など多種多様な形があり、いわゆる"学校法人"ではないものがほとんどです。そしてその数は、この数十年の間で全国各地に大きく広がり、山や川、海、公園など様々な環境の中で活動を行っています。そこでの体験の目的はいくつか考えられることができます。
・自然や環境のことを知るために活動する。
・仲間や友達、自分に関わる人のことを知るために活動する。
・自分自身の能力や技術、知識について知るために活動する。
このような目的を持って活動する団体やグループが、自然の中でいろいろな手段を使って体験活動をしていくところを"自然学校"と考えることができます。
#2 つがる野自然学校の「思い…」
「岩木山」や、「白神山地」津軽地方には豊かな自然環境が広がっています。一方で、縄文時代から続く暮らしが今でも残り、現在まで絶えることなく続いています。
私たち「つがる野自然学校」は、この豊かな自然と人の暮らしの関係に注目し、現在必要とされている「持続可能な暮らし」や「自然との共生」、「地域の再生」をキーワードに、「環境調査」や「環境教育」、「持続可能な地域づくりのための教育」などを行い、地域貢献できる人を育てることを目的に活動を行っています。
具体的に国連が中心となって世界規模で進めているSDGs(持続可能な開発のための17のグローバル目標と169のターゲット(達成基準)からなる国連の開発目標)を基に、つがる野自然学校の目指すビジョンとして「他者にやさしくできる社会」を掲げました。私たちが目指す「他者にやさしくできる社会」とは、「自分にやさしい社会」ではなく自分を含めた「他者」にやさしくできる社会です。自然学校の企画する環境教育活動や自然体験活動、自然環境調査活動を通して、環境問題や貧困、飢餓、格差、差別など地球規模で取り組むべき課題を自分事として捉え、人間だけではなく、自然環境やそこに住む動植物も含めた「他者にやさしくできる社会」実現に向けて行動できる人となることを目指します。
さぁ!365日四季折々の自然の中で、一緒に、山、川、森で「遊ぶように暮らす」というスタイルを体験してみませんか?
#3 つがる野自然学校の3つの「mission」
つがる野自然学校では3つの「mission」を掲げ、「他者にやさしくできる社会」の実現をめざします。
■ ふるさとで「そだつ」
青森県には豊かな森や、きれいな川が広がっています。この大自然の中で、「農業作業」や「野外調理」などの協働活動、「虫取り」や「川遊び」、「焚き火」などの個人活動、普段と違った一日の過ごし方を提案しています。 3 歳から大人の方までの参加者が、「感じ」、「考え」、「行動」することを楽しんでいます。普段の生活では経験できなくなった不便を体験し、楽しみとして捉えています。
■ ふるさとを「まなぶ」
青森県西部の津軽地方では、縄文時代からつながる「春クマ猟」や「山菜とり」、「キノコ採り」に代表される自然と共生した暮らしが残っています。これは先祖代々この地方に伝わる自然への畏敬の念と、資源の持続可能な利用によって環境保全する知恵によるものでした。 そこで地域や次世代を担う子どもたちにこの精神と知恵を伝えるために、活動を通して広く伝える活動を行っています。
■ ふるさとを「しらべる」
この地方には原生的なブナ林が残る世界遺産白神山地や、高層湿原が広く残るベンセ湿原、国内有数の草原性鳥類がすむ岩木川河口など、見守りながら守られた環境や、人が関わることで守られた環境が広がっています。 いきものは生息地や餌など絶妙な関係で繋がり、日々変化しています。 先人から受け継いだ自然を損なうことなく次世代に託すために、些細な変化を捉える活動を行っています。
#4 つがる野自然学校のスタッフ
「谷口 哲郎(のっぽ)」
(統括コーディネーター)
NPO 法人つがる野自然学校理事。福岡県出身、弘前に来て10年が過ぎました。白神山地を中心に環境調査や環境教育、自然体験活動を行っています。子ども達からは「のっぽさん」の愛称で慕われ、挑戦する子ども達の背中を押し出しています。たき火や魚釣り、トレッキングなどを通して成長する子ども達を応援しています。
「生田 香織(ぐーちゃん)」
(野外調理活動・幼児体験活動)
埼玉県出身の一児のお母さん。趣味は娘との図書館巡りと公園や自然の中をあるくお散歩。絵本の読み聞かせや幼児向けの活動を中心に担当しています。心と体で自然を感じる嬉しさを子どもたちと日々学んでいます。いくつになっても胸の中に残って育まれていくような温かな時間を絵本や自然の世界を通してつくっていきたいです。
「金 まゆみ(こんちゃん)」
(自然体験活動)
八戸生まれ、八戸市在住の元気な男児3人のお母さん。野山や川、海などでの外遊びが大好きです。普段は、特別な支援を必要とする子ども達のサポート活動をしています。また、放課後は近所の子ども達と公園等で遊んで、パワーを分けてもらっています。ふらっと自然学校に出没します(笑)一緒に自然と一体になりましょう!
「加賀谷 圭美(たまちゃん)」
(野外調理活動)
弘前生まれ、弘前在住の二児のお母さん。四季の移ろいを肌で感じ、子ども達とささやかな日常を共有する時間をとても大切に感じます。旬の美味しいものを食べることはもちろん、調理も大好きです。いずれ親となる子ども達に、ほかの命をいただくことで自分が生かされていることを「食」を通して伝えていけたらと思います。
「佐々木 牧子(まきちゃん)」
(自然体験活動・保健担当)
2人の子どもと活動しています。自然の中で過ごす時間は子ども達と程よい距離感で、大人の私もわからないことだらけ。ドキドキわくわく、知りたい、やってみたい、できた!楽しい!もっと!を子どもと一緒にできることが魅力です。山も川も海も、どこまでも広くて大きくて優しい。大切なことがたくさん詰まっているつがる野で、子どもとたくさんの仲間と成長していきたいです。
#5 つがる野自然学校の主な事業内容
「特定非営利活動法人つがる野自然学校」では、下記のような活動を通年を通して実施しております。
1.子ども自然体験活動
青森県には、白神山地や岩木山、岩木川に代表される豊かな自然をフィールドに、本物の自然と接し、厳しさ、尊さ、はかなさについて実体験に基づき学びます。子ども達には環境問題の本質について学んでもらい、自らが行動できる人材に育ってもらうことを期待しています。
2.大人の生涯学習活動
普段の生活や社会から離れ、森林整備や環境保全活動に参加し、新しい価値観の発見やつながりを見出し、健康で生き生きした暮らしを促します。
3.環境教育指導者養成事業
環境教育や自然体験の重要性が認識されていますが、まだまだ本質を理解した指導者は不足しています。環境をキーワードに、安全に活動をサポートできる野外活動指導者及び環境教育指導者の指導者養成講習会を開催します。
・指導者講習会・その他講習会
・自然体験ガイド:エコツアーガイド養成のための講座
・インタープリタートレーニングセミナー:自然解説者育成のための講座
・CONE(NEAL):安全な自然体験の指導者育成のための育成講座
4.自然体験活動、環境教育活動、防災教育活動の指導・企画・コーディネート
活動がマンネリ化して参加者が減ってしまった!地域を巻き込んだ新しい企画を考えたい!使われていない施設を活用して子ども達の遊び場を作り、コミュニティーを再生させたい…などなどの多様なニーズを伺います。つがる野自然学校では、町内会、子ども会、行政などの幅広いニーズに合わせて、環境教育や自然体験活動などの企画・運営、コーディネートのお手伝いをさせていただきます。最適なプログラムを提案させていただき、持続可能な形で進めることができるようにサポートさせていただきます。
#6 団体概要
#7 年会員制度について
つがる野自然学校
ロゴマーク:たき火
【会費】年間5,000円(各年度4月~3月)
【会員特典】
① 森カフェ参加チケットプレゼント
のべ10人分の参加チケットを1枚プレゼント
② 自然学校主催のキャンプ参加費および講習会参加費の割引
自然学校が企画・実施する各活動が会員価格で参加できます。
③ その他活動への参加!
自主企画するプライベートキャンプや自然体験活動への参加
#8 ネットワーク・ライセンス
環境教育や自然体験、自然学校をキーワードに、東北地方を中心に全国各地に多様な組織のネットワークがあり、幅広いネットワークの構築をめざしています。
関連ネットワーク
・ 公益社団法人 日本環境教育フォーラム
・ NPO法人自然体験活動推進協議会(CONE)
・ 東北環境教育ネットワーク