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森カフェでのドネーションに関して…


2月のスタッフミーティングの際に森カフェでの「ドネーション制」に関して議題に登り、参加者の方からの問い合わせが多いこと、説明するのに困難なことが挙げられ、対応を話し合いました。 今年は活動に際し、毎回活動前に少し説明させていただくこととしたいと思います。 少しこちらでも、「思い」シェアできればと思い、「記録」としてお伝えさせていただきます。

さて、ドネーション(donation)とは、(公共福祉のための)寄付、寄進、寄進物、寄付金(Weblio英和辞典より)をさします。

辞書の解釈では富の分配のように見えますが、私たちの思う「ドネーション」とは少し違っています。

その前に、少しこんなお話を…。

森カフェの前身事業として、西目屋村の子どもたちを対象とした「自然体験教室」を行っていた時のことです。 食材やクラフトの素材を用意したり、保険に加入すると、どうしても経費がかかり、実費の500円を参加者から集める必要がありました。 それでも毎回、たくさんの子ども達が参加してくれ、地域の小学校の半数近くが参加してくれました。

中には、スタッフより長く参加してくれる子もいたり、2回、3回と継続していきました。 でも回数を重ねると、同じプログラムになったりと子ども達からは不満がちらほら…。

ある時、1人の女の子から「500円は高すぎる!」と言われました。

彼女のお小遣いは毎月500円で、それを全部使って、活動に参加しているとのことでした。

彼女にとって500円は高いですし、それでも参加してくれるのは面白さや楽しさを感じているからだったのだと思います。 彼女の「500円」は、500円以上の思いの詰まった500円だったのだと思います。

そこで彼女には、経費がこれくらいかかっており、これぐらいのお金が無いと出来ないことを伝えました。

彼女は、その旨を理解したようで、その後も「500円」を払って参加してくれました。 さらに彼女は活動を積極的に楽しむようになり、さらに参加者全員が楽しめるようなアイディアをいってくれました。 彼女は500円の価値を、さらに価値を高めるようと、活動し始めたようでした。

私たちの意図する「ドネーション」は、「思い」を金額に置き換えて考えていただきたいと思います。

最低限、活動を「継続する」為の実費は頂いています。 一方で、「活動への思い」に関しては「ドネーション」とさせていただいています。 森カフェは、様々な自然体験や文化体験を通して、異なった年齢や経験、価値観を持つ方が集まり「寛容で、共感する場」を目指しています。

「お金」を頂くと言うよりは、自然や文化などの体験を通しての「思い」を「お金」として支払っていただければと思います。 また、さらに示していただいたお金の「価値」をさらに高めていただくことも可能です。

前述の女の子同様、各々のご家庭で事情も違いますし、活動への思いも違うかと思います。 是非、ご家族で相談頂き、体験の通して「思い(価値)」を示していただければ幸いです。


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